本実習は東シナ海の生物・環境・水産海洋産業・人間との関わり・国際関係について座学と実験を交えて東シナ海に関する総合的な基礎知識を身に付けることを目的としています。
初日は石松先生指導のもと、魚類の解剖実習を実施し、実際の組織を観察しながら、 各器官の特徴や機能を理解することができました。西海区水産研究所の魚類標本を観察しながら、 魚類形態の一般的な知識を学習すると共に東シナ海で漁獲される主要な魚種の特徴を確認し、 東シナ海魚類の多様性について理解を深めました。 内臓や鰓、血管の細かい構造などを石松先生が丁寧に解説してくださいます。頭部も細かく観察し、 耳石の取り出しにも挑戦します。
西海区水産研究所の星野先生が、東シナ海の魚類の特徴などを解説して下さいます。 実際に標本にさわりながら学習します。
食品加工実習として、タイ・アジ・マダイ・キダイなど長崎県で水揚げされる代表的な魚を用い、 魚のさばき方を学ぶとともに、干物を作成してゆきます。
征矢野先生が東シナ海の環境と生物について楽しく解説してくださいます。
二日目は養殖場を見学し、ヒラメやトラフグの種苗生産の実際や飼育水の濾過システムについて学びました。
また長崎県水産試験場を見学し、長崎県で取り組んでいる水産増養殖について学び、 魚類の飼育施設を見学しました。また水産加工品の製造に関する講義を受け、実際に開発を行っている施設を見学することが出来ました。
水産試験場見学の後は自分たちで作成した干物を試食します!塩分濃度や乾燥時間を変えたものを食べ比べ、 干物作成における塩分や乾燥のもつ機能について学びます。また同時に自分たちで刺身を作り、死後の時間経過と鮮度、 刺身の旨みとの関係について実際に実食しながら学習します。
最終日は西日本最大の魚市場である長崎魚市を見学しました。初日に学んだ東シナ海の魚種の特徴を思い出しながら、 水揚げされる魚介類を見学しました。また競りの様子や仲卸に陳列される魚を見学し、 水産物が流通する仕組みについて学びました。市場見学の後は、見学したばかりの水揚げされた魚の旬について、征矢野先生から解説がありました。
実習中には懇親会を設け、当センターの様々な分野を専門とする学生と交流を図ることが出来ます。 また実習生やTA、教員も一緒に食事をともにし、実習終了時には仲良しに!